- 2026年1月17日
- 2026年1月12日
足のむくみが気になる方へ|下肢浮腫の原因と心臓病との関係
「夕方になると足がパンパンに腫れる」
「靴下の跡がなかなか消えない」
このような症状は下肢浮腫(かしふしゅ)、いわゆる足のむくみと呼ばれます。
足のむくみは多くの方が経験する身近な症状ですが、心臓や血管の病気が隠れていることもある重要なサインです。
ここでは循環器内科の立場から、下肢浮腫の原因や注意点、受診の目安について解説します。
下肢浮腫はなぜ起こるのか
私たちの体の血液は、心臓の働きによって全身を巡っています。
血液中の水分は、通常は血管の中に保たれていますが、以下のような状況では血管の外に水分が漏れ出し、皮膚の下にたまってしまいます。
- 血液の流れが滞る
- 体の中の水分をうまく調節できなくなる
- 重力の影響を強く受ける
その結果、心臓から遠い足(足首・すね・ふくらはぎ)にむくみが出やすくなるのです。
心臓が原因の下肢浮腫(心不全)
循環器内科で特に重要なのが、心不全による下肢浮腫です。
心臓のポンプ機能が弱くなると、血液が心臓へ戻りにくくなり、足に水分がたまります。
このタイプのむくみには、次のような特徴があります。
- 両足に同じようにむくみが出る
- 夕方から夜にかけて悪化しやすい
- 体重が増えやすい
- 息切れや疲れやすさを伴うことがある
高血圧や心臓の病気を指摘されたことがある方は、特に注意が必要です。
心臓以外の原因によるむくみ
下肢浮腫は心臓だけが原因とは限りません。
- 腎臓の病気
- 肝臓の病気
- ホルモンバランスの変化
- 薬の副作用
などでも起こることがあります。
朝からむくみが強い、顔やまぶたも腫れる、といった場合は、心臓以外の臓器の評価が必要になることもあります。
片足だけのむくみは要注意
片足だけが急に腫れた場合は、特に注意が必要です。
足の血管に血のかたまりができている可能性があり、放置すると命に関わることもあります。
- 急な腫れ
- 痛みや熱っぽさ
- 左右差がはっきりしている
このような場合は、早めに医療機関を受診してください。
生活習慣による一時的なむくみ
長時間の立ち仕事やデスクワーク、塩分の多い食事、運動不足などでも、一時的に足がむくむことがあります。
休息や生活改善で軽くなる場合もありますが、むくみが続く・悪化する場合は自己判断せず相談することが大切です。
医療機関を受診する目安
次のような場合は、循環器内科への受診をおすすめします。
- 足のむくみが数日以上続く
- 以前よりむくみが強くなってきた
- 息切れや動悸を伴う
- 急に体重が増えた
- 片足だけが腫れている
原因を正しく見極めることで、適切な治療につながります。
まとめ
下肢浮腫は「よくある症状」ですが、心臓からの大切なサインであることも少なくありません。
「年のせい」「疲れのせい」と思い込まず、気になる足のむくみがあれば、早めにご相談ください。
当クリニックでは、患者さん一人ひとりの症状に寄り添い、丁寧でわかりやすい診療を心がけています。
