- 2026年6月24日
その動悸や息切れ、心臓病ではなく「貧血」が原因かもしれません
「最近、階段を上ると息切れがする」「動悸が気になる」「疲れやすくなった」。
このような症状があると、多くの方は心臓病を心配されます。もちろん、狭心症や心不全、不整脈などの循環器疾患が隠れていることもあります。しかし実際には、貧血が原因で同じような症状が起こることも少なくありません。
今回は、貧血と循環器疾患の関係についてわかりやすく解説します。
貧血とは?
貧血とは、血液中の赤血球やヘモグロビンが不足した状態です。
ヘモグロビンには、肺で取り込んだ酸素を全身へ運ぶ役割があります。そのため貧血になると、体の各組織へ十分な酸素を届けることができなくなります。
すると体は酸素不足を補うためにさまざまな反応を起こし、次のような症状が現れます。
- 疲れやすい
- だるい
- 息切れ
- 動悸
- めまい
- 立ちくらみ
- 頭痛
- 顔色が悪い
これらの症状は心臓病の症状ともよく似ているため、区別が難しいことがあります。
なぜ貧血で動悸や息切れが起こるの?
貧血になると、血液が運べる酸素の量が減少します。
すると心臓は不足した酸素を補うために、
- より速く拍動する
- より多くの血液を送り出す
ようになります。
その結果、
「心臓がドキドキする」
「脈が速い」
「少し動いただけで息苦しい」
といった症状が現れます。
特に高齢者では、貧血による症状を「年齢のせい」と考えてしまい、発見が遅れることもあります。
貧血は心臓に負担をかける
貧血は単なる血液の異常ではありません。
長期間続くと、心臓は常に頑張り続けなければならず、大きな負担がかかります。
特に、
- 心不全
- 狭心症
- 心筋梗塞
- 心臓弁膜症
などの循環器疾患をお持ちの方では注意が必要です。
もともと心臓の働きが低下しているところに貧血が加わると、心臓への負担がさらに増加し、症状が悪化することがあります。
実際に心不全患者さんでは、貧血を合併しているケースが少なくありません。
心不全と貧血は深い関係があります
心不全とは、心臓のポンプ機能が低下し、全身へ十分な血液を送れなくなった状態です。
心不全になると、
- 腎機能の低下
- 慢性的な炎症
- 栄養状態の悪化
などが起こりやすくなり、貧血を合併しやすくなります。
一方で、貧血が進行すると心臓への負担が増え、心不全が悪化します。
このように、
「心不全が貧血を引き起こし、貧血が心不全を悪化させる」
という悪循環が生じることがあります。
そのため、循環器診療では心臓だけでなく、血液検査による貧血評価も非常に重要です。
最も多いのは鉄欠乏性貧血
貧血にはさまざまな種類がありますが、最も多いのが鉄欠乏性貧血です。
鉄はヘモグロビンを作るために欠かせない栄養素です。
鉄不足の原因としては、
- 月経による出血
- 胃潰瘍や十二指腸潰瘍
- 大腸ポリープ
- 大腸がん
- 痔からの出血
- 偏った食生活
などがあります。
特に高齢者の鉄欠乏性貧血では、消化管からの出血が隠れていることもあるため、原因検索が重要です。
貧血と心臓病を見分けるには?
症状だけで貧血と心臓病を区別することは難しい場合があります。
例えば、
- 動悸
- 息切れ
- 胸部不快感
- 疲労感
はどちらでも見られる症状です。
そのため当院では、
- 血液検査
- 心電図
- 胸部レントゲン
- 心エコー図検査
などを組み合わせて評価します。
特に心エコー図検査は、心臓の働きや弁膜症の有無を確認するために有用です。
このような症状があればご相談ください
以下のような症状が続く場合は、一度医療機関を受診することをおすすめします。
- 階段で息切れする
- 動悸が続く
- 疲れやすい
- 顔色が悪いと言われる
- むくみがある
- めまいが増えた
- 健診で貧血を指摘された
貧血が原因の場合もありますし、心不全や弁膜症、不整脈などの循環器疾患が隠れていることもあります。
まとめ
貧血は単なる「血の不足」ではなく、全身や心臓に大きな影響を与える病気です。
特に動悸や息切れは心臓病だけでなく貧血でも起こるため、正確な診断が重要です。
また、心不全や弁膜症などの循環器疾患をお持ちの方では、貧血が症状悪化の原因となることがあります。
「最近疲れやすい」「息切れが気になる」「動悸が増えた」と感じる方は、我慢せずにご相談ください。
当院では血液検査に加え、心電図や心エコー図検査を用いて、貧血と循環器疾患の両面から原因を評価し、適切な治療につなげ「最近疲れやすい」
「階段を上ると息切れがする」
「心臓がドキドキする」
このような症状があると、「心臓が悪いのではないか」と心配になる方も多いでしょう。
もちろん、狭心症や不整脈、心不全などの循環器疾患が原因である場合もあります。しかし実際には、貧血が原因で同じような症状が起こることも少なくありません。
また、貧血は単に「血が薄い状態」ではなく、心臓に大きな負担をかけることが知られています。
今回は、貧血と心臓の関係、心不全との関連、そしてよくある誤解である「立ちくらみ=貧血」についてわかりやすく解説します。
貧血とはどのような病気?
貧血とは、血液中の赤血球やヘモグロビンが不足した状態です。
ヘモグロビンには肺で取り込んだ酸素を全身へ運ぶ役割があります。
貧血になると、全身の組織へ十分な酸素を届けることができなくなります。
その結果、
- 疲れやすい
- だるい
- 息切れ
- 動悸
- めまい
- 頭痛
- 顔色が悪い
といった症状が現れます。
特に女性では月経による鉄不足、高齢者では消化管出血などが原因となることが多く、健康診断で初めて指摘されるケースも少なくありません。
なぜ貧血で心臓に負担がかかるの?
貧血になると、血液が運べる酸素の量が減少します。
すると身体は酸素不足を補うために、心臓へ「もっとたくさん血液を送り出してほしい」という指令を出します。
その結果、
- 心拍数が増える
- 心臓の仕事量が増える
- 心臓が強く拍動する
ようになります。
患者さんが感じる「動悸」の多くは、この状態によって起こります。
また、少し歩いただけで息切れするのも、筋肉へ十分な酸素が届かないことが原因です。
つまり、貧血になると心臓は普段以上に頑張らなければならなくなるのです。
貧血と心不全には深い関係があります
心不全とは、心臓のポンプ機能が低下し、全身に必要な血液を十分送り出せなくなった状態です。
実は心不全の患者さんでは、貧血を合併していることが少なくありません。
その理由として、
- 腎機能の低下
- 慢性的な炎症
- 栄養状態の悪化
- 鉄不足
などが関係しています。
一方で、貧血があると心臓はさらに頑張らなければならず、心不全を悪化させる原因になります。
つまり、
「心不全が貧血を起こし、貧血が心不全を悪化させる」
という悪循環が生じることがあるのです。
そのため循環器診療では、心臓だけでなく血液検査による貧血の評価も重要になります。
近年では、心不全患者さんの鉄欠乏症に対する治療が症状改善につながることも分かってきており、「鉄」の管理は心不全治療の重要な要素の一つとなっています。
「立ちくらみ=貧血」はよくある誤解です
診察室でよく耳にする言葉があります。
「昔から貧血なんです」
詳しくお話を聞くと、
「急に立ち上がるとクラッとする」
「朝礼で気分が悪くなったことがある」
という経験を指していることが少なくありません。
実は、これらの症状は必ずしも貧血によるものではありません。
多くの場合は、起立性低血圧と呼ばれる状態が関係しています。
起立性低血圧とは?
人は立ち上がると重力によって血液が足にたまります。
通常は自律神経が働き、血圧を維持することで脳への血流を保っています。
しかし、この調節がうまくいかないと、
- 立ちくらみ
- めまい
- ふらつき
- 失神
などの症状が起こります。
これが起立性低血圧です。
高齢者や脱水状態の方、降圧薬を服用している方でよくみられます。
貧血と起立性低血圧の違い
貧血と起立性低血圧は混同されやすいのですが、原因はまったく異なります。
貧血
血液中のヘモグロビンが不足し、酸素を運ぶ能力が低下した状態
主な症状
- 疲れやすい
- 息切れ
- 動悸
- 顔色不良
起立性低血圧
立ち上がったときに血圧が下がり、脳への血流が減少した状態
主な症状
- 立ちくらみ
- ふらつき
- めまい
- 失神
つまり、
貧血は「血液の問題」
起立性低血圧は「血圧の問題」
です。
症状が似ていても、原因も治療法も異なります。
立ちくらみの原因は心臓病かもしれません
さらに注意したいのは、立ちくらみや失神の背景に循環器疾患が隠れている場合です。
例えば、
- 不整脈
- 房室ブロック
- 洞不全症候群
- 心臓弁膜症
- 心不全
などでは脳への血流が低下し、めまいや失神を起こすことがあります。
特に、
- 動悸を伴う
- 胸痛を伴う
- 運動中に症状が出る
- 実際に失神した
場合は早めの受診をおすすめします。
このような症状があればご相談ください
以下のような症状がある方は、一度検査を受けることをおすすめします。
- 健診で貧血を指摘された
- 最近疲れやすくなった
- 階段で息切れする
- 動悸が続く
- 顔色が悪いと言われる
- むくみがある
- めまいや立ちくらみが増えた
- 失神したことがある
貧血が原因の場合もあれば、心不全や不整脈などの循環器疾患が隠れていることもあります。
当院では血液検査に加え、心電図や心エコー図検査を活用し、症状の原因を総合的に評価しています。
「年齢のせいかな」「ただの貧血だろう」と自己判断せず、気になる症状があればお気軽にご相談ください。心臓と血液の両面から原因を調べ、適切な治療につなげてまいります。
